プロフィール

ペペ・ロメロ・Jr:1978年 1月生まれ。

ペペ・ロメロ・Jrは、クラシックギターの巨匠ペペ・ロメロ氏の息子で、10代の頃から木工に天賦の才を示し、ギター製作の道を志しました。

これには、今は無き巨人で彼の祖父、ギターのロイヤルファミリーと謳われる彼ら一族の創始者、ゴッドファザーともいえる「セレドニオ・ロメロ」氏の強い奨めがあったと聞いています。

セレドニオは、孫であるペペ少年に「何度も強くギター製作家になる人生を奨めていた」のですが、セレドニオ存命中には、ペペ少年は決心できなかったそうです。

しかし、その後、心を決めた彼は「天賦の才」に加え「夢のような環境」「ものすごい人脈の協力」「常に超一流の現場で名手たちによって使用され、その中から帰ってくる意見、要求」など、一般の制作家では不可能なシチュエーションの中、まだ30歳そこそこの若さながら、稀代の名器に匹敵する素晴らしいギターを製作しています。


ギターのロイヤルファミリーと称されるロメロ一家~その中心人物である、次男ペペ・ロメロを父に生まれたぺぺJr.は、当然のようにギターに親しむ幼少期を過ごしました。

それは、常に歴史的名器があふれる、夢のような環境で。アントニオ・デ・トーレス、サントス・エルナンデス、ドミンゴ・エステソ、ハウザー、ミゲル・ロドリゲスなど、父や祖父のコレクションに囲まれて。

18歳の時、デイク・トラファーゲン(Dake Traphagen)のギター工房で、初めてのギターを制作し、完成したそのギターに弦を張った時、ギター製作家になろうと決意しました。

1997年、精力的にギター製作を学ぶために名工たちの元を訪れました。スペイン・コルドバのミゲル・ロドリゲス工房で、ミゲルの死の直前の時期に学べたことは、幸運なことであったし、ホセ・ルイス・ロマニノスを始め、マヌエル・コントレラス2世などスペインでの学習に加え、ドイツでエドムンド・ブロッヒンガーのもとでも学び、影響を受け、滞在中に友人となったブロッヒンガーとは2本のギターを共作しました。

ぺぺのギターは、ロメロスのメインギターであった、コルドバのミゲル・ロドリゲスに強い影響を受けています。
制作方法を、ロドリゲスのそれに近い方法を取っていることでも影響の深さがうかがえます。

そしてそこに、1920~30年代のマドリッドギター(ギターの究極の形の一つ)を代表する、サントス・エルナンデスやドミンゴ・エステソのサウンド、外観の美しさ等を加えたものが、ぺぺの理想です。

全て1本1本丹念に、スペイン式工法で、もちろん手作業で作り上げられる名器群は、2013年には制作本数220に達し、世界中のコンサートギタリスト達に愛奏され、高い評価を得ています。

既に世界的名工として名声をしられ、その作品は「ギターのストラディバリウス」と称されており、新作の注文リストには、常に2~3年待ちの状態が続いています。

全てのギターは、彼に製作家の道を進めた祖父、セレドニオ・ロメロに捧げられています。

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